HOUSE
01工法と構造CONSTRUCTION METHOD AND STRUCTURE.
ELDの家が木造軸組工法である理由
日本には四季の変化に加えて、台風や地震なども多いという独自の風土があります。ELDが採用している木造軸組工法は、この多様な気候にも耐えうる日本の風土に適した工法と言えます。加えて長い歴史の中で培われた様々な工夫や技術により、その快適性は格段に進化を遂げています。設計上の制約が少なく、間取りを自由に変えることができるほか、増築やリフォームの際にも柔軟に対応できるという利点もあり、長く住み続ける家の仕組みとして適した工法と考えています。
STRUCTURE
-
基礎家の安心は、まず足元から
地面に接地する面積が大きく、建物全体の荷重を面で受け止め偏りや集中を分散させ耐震性に優れた構造のベタ基礎を採用。ベタ基礎は防湿シートを覆った上で、さらにその上からコンクリートを施工する構造です。これにより、地面から上がってくる湿気が住宅に伝わることを防ぎ、シロアリの侵入を防ぐこともできます。
-
土台つなぎ役、実のところは名脇役
基礎と建物の骨組みをつなぐ役割があり、アンカーボルトによって固定されます。地面に最も近いところにある木材のため細菌やシロアリにやられないように、薬剤を塗布した桧を使います。また土台と基礎の間には基礎パッキンを施して、直接基礎に触れないようにし、腐食を防ぎます。
-
床組根太がない、だがメリットがある
従来の工法である根太を用いず、構造用合板を大引きに直接固定して床下地とする根太レス工法を採用。土台・大引きを格子状に設け、床下地の強度がきちんと保てるよう施しています。さねのない合板を使用するため床鳴りがしにくく、また根太工法よりも室内の天井高が大きく取れるというメリットがあります。
-
柱(通柱・管柱)ここはやっぱり頼れる桧
柱材に求められるのは、重い建物を支える為の高い圧縮性能。桧材は、伐採直後から強度が増し、200年後に強度のピークを迎えると言われています。白アリ等の虫が嫌う成分のヒノキチオールを含んでおり、優れた構造材と言えます。また特有の香りや艶のある木肌の美しさも大きな魅力です。
-
梁適任者を任命します
梁は横使いされる為、上部からの荷重に耐えられるだけの曲げヤング係数とせん断強度が求められます。その2つ共に高い数値を誇る米松無垢材を採用し、その美しさから梁そのものを意匠として表す場合も。大きな開口部を演出したい場合は集成材を用いるなど、構造計算で算出された適材を選んでいます。
-
火打小さいけれど大きな仕事
木造住宅の耐震性を上げるとともに、床部分の補強をするという役割を持った火打梁は、木造建築の構造材として非常に重要な部分です。小屋組・床組には火打ち梁、土台には火打ち土台を取付け、金具で補強します。梁と同様に強靭で狂いの少ない米松を使用し、建築基準に従ってバランスよく配置していきます。
-
筋交いでしゃばらないけど、ほんとはすごい
木造住宅の耐震性に大きく関わる筋交いは、構造計算によって算出された必要量を水平方向・上下階のバランスを確認しながら配置します。そしてこれらをつなぎとめる金物も重要な構造の要素。金物で筋交いと他の構造体をしっかりと繋ぎ止め、強度を更に確実なものとしています。
-
面材強さの理由は壁の中に
筋交いを使用した耐力壁に加えて、他の外周壁には開口部を除いてすべて構造用面材を使用し、強度を更に高めています。この面材は水平荷重に耐えるため地震に強く、不燃材にもなっているため延焼を防ぎます。さらに壁の内部の湿気を放出し、壁内の結露を防ぎます。シロアリ、腐食にも強い面材です。
-
継手・仕口木を良く知る大工のなす技
在来工法の特徴の一つ、木材の接合方法である「継手」・「仕口」。材木同士をしっかりと組むため、各部材に「刻み」を入れますが、その刻みが役割によって「継手」「仕口」と呼び分けられます。材木の長さを増すため、材を継ぎ足すときに使われる手法を「継手」、土台と柱のつなぎ目や、梁と桁のつなぎ目など、それぞれの材を組むときに使われる手法を「仕口」と呼びます。異なる角材を一体化させるかのように生み出された接合部は、揺れや衝撃を分散し、高い強度を保つように設計されています。場合により様々な手法がありますが、それぞれを適材適所で採用し、さらに補強のため金物で強度を増しています。
-
構造用金物念には念を。接合部には金物を
木造建築の場合、基礎となる構造体の強度が耐震性にも大きく関わってきます。その構造体に欠かせないものが、木材同士の接合を補強する構造用金物です。従来の在来工法では、地震や台風の大きな負荷が掛かった場合、土台と柱が外れたり抜けてしまうことがありました。そのような状況でも軸組工法の強度を確実なものとするために、構造用金物を基礎と木部をつなぐ接合箇所に使用しています。一言に構造用金物と言ってもホールダウン金物、筋交いプレート、アンカーボルト、羽子板金物など多種あります。各箇所に必要な強度と個数を構造用計算から選定し、無駄なく確実な取付けを行っています。