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集いの場としての縁側

aug.2022 Okayama

集いの場としての縁側

「縁側」は夏の夕涼みや冬の陽だまりでの家族団欒、ご近所さんとちょっと腰掛けて会話する、といった日本の風土に根ざしたコミュニケーションの場である。この住宅において、「焼杉板の外壁、杉材、和風の平屋」といった施主の希望を、リビングを南から東に巻き込む「縁側」で提案。ファサードは軒を深くすることで、古来の平屋がもつ、ゆったりとした佇まいとなっている。リビング・ダイニングでは施主希望の勾配天井、縁側に繋がる掃き出し窓により広がりを演出。床と天井には杉材を用い、爽やかな香りが漂う寛ぎの空間となっている。また、玄関では家族の生活動線を考慮し、リビングへの入り口、パントリーからキッチンへつながる入り口をそれぞれ設けている。洗面台においても、入浴する家族に気兼ね無く使えるよう、脱衣所内ではなくトイレ脇の廊下に配置している。柔らかい日差しが差し込む縁側に腰をかけ、BBQを楽しんだり、子どもたちが庭で遊ぶ風景を眺める、そんな光景が目に浮かぶような充実の住まいが完成した。

Category:
HOUSE
Location:
Okayama
Open:
aug.2022
Photographer:
Shinichiro Uchida