ELD JOURNAL

【建築】MOMOTARO JEANS AOYAMA

#094

岡山児島発で世界最高峰の品質を誇る「MOMOTARO JEANS AOYAMA」。ブランドの「伝統と職人の技術」を背景にした、リブランディングに伴う空間計画である。

平面計画においては、体験と機能の両立を緻密に組み立てた。既存店は、壁一面に高く積み上げたデニム棚の圧倒的な量感でジーンズの本質を表現し、訪れる人の心が踊る売り場を創出。一本一本が見やすく、そして穿きやすく、ジーンズを五感で体験できるお店として、対話を生む「接客・試着」の場を計画した。
新規区画には、海外顧客向けの「即日裾直し」や丁寧な聞き取りによるセミオーダー対応が可能な「VIPルーム」を配置している。
この平面計画に対し、デザインや素材のディテールには、「厳かな秩序の中にある自然のゆらぎ」という日本的美意識を落とし込んでいる。水平レベルを統一した縦横のシンプルな幾何学的構成に、厳しい自然環境で育った国産のナラ材を使用。小口をV字に窪ませて縦の陰影を際立たせたデニム棚、伝統的な木工技術である「すり桟方式」のみで引き出しを構成した大型平台や商談カウンターに加え、壁面のハンガーパイプには「錫」や「銀」のような燻んだ輝きを放つバイブレーション仕上げを施した。
幾何学的構成の中に、職人技と素材が息づく店舗が完成。ブランドが紡ぐ「伝統と職人の技術」が、心地よい高揚感となって響き合う空間である。

  • MOMOTORO JEANS AOYAMA

    東京都港区北青山3丁目11-7 AOビル2階