昭和期に建築された団地型マンションの一室(3LDK)を、開放的な1LDKへとコンバージョンした住宅デザインである。空間の主軸となるLDKは、天井をスケルトンにして圧迫感を払拭。むき出しのコンクリート躯体をマットな白で塗装することで、南面の開口から差し込む豊かな自然光を巧みに増幅・拡散させ、空間全体を清々しい明るさで満たしている。床面にはオークのフローリングを端正に敷き詰め、白木調のクリーンな温かみを創出した。ワンルームでありながら、明快なマテリアルによるゾーニング。リビング奥のベッドスペースは、床レベルをわずかに上げ、足元にカーペット、壁面にはレッドシダーの羽目板を配置。一転して包み込まれるような安息のムードを演出した。全体を白木調の清潔感でまとめつつ、造作カウンターを配したキッチンなどの水回りは、シックなトーンに抑えることで背景へと静かに融け込ませている。歴史ある躯体の力強さと、現代のミニマリズムが美しく融和した居住空間となった。