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海風と陽光

2022 Matsuyama.Ehime

海風と陽光

古い漁港の街並みが郷愁を誘う愛媛県松山市三津。市街中心部や松山空港からも近く、近年若い世代の出店が相次ぐ地域の住宅である。近くで雑貨店を営む施主の希望は「LDKと3つの子供部屋と寝室がある平屋で、漁港と住宅に面した生活道路からの音が気にならない」こと。また、東面以外は建物に囲まれていることや準防火地域であることを考慮しながら、海辺の風や陽光をどう取り込むかが課題となった。 当初は中庭のプランを提案、海辺の風のことも考慮し、開けた東面部分に板塀で囲んだウッドデッキ付きの庭に変更となった。玄関は雨天時に車から直接家に入れるよう、大きく特徴的な庇を設けている。生活道路に面した東側外観は、リビングの大窓の位置や防火処理が施された羽目板、北側に傾斜する片流れの屋根によって「準防火地域」という制限を最小限に抑えた。 玄関からリビングへ。玄関と同じ天井高のスペースから、片流れ屋根を生かしたオーク羽目板張りの勾配天井へといった高低差による開放感、陽光と潮風が入ってくる東面いっぱいの窓により、環境と穏やかに繋がる居住空間となっている。 リビング入り口付近には天井の間接照明とモルタル風塗装の壁面のピアノスペース、造作デスクと収納の学習スペースを設けており、キッチンから子ども達の様子が伺える。天井や床、建具に合わせオーク材を用いたアイランド型キッチン収納は、施主の要望を細やかに再現。家具と建築との調和が取れた木の暖かみと陽光・三津の潮風を感じるくつろぎの住まいが完成した。

Category:
HOUSE
Location:
Matsuyama.Ehime
Open:
2022
Photographer:
Shinichiro Uchida