間合いを設計する
倉敷・岡山市街へアクセスしやすく、周辺にはまだ田畑も残る郊外型住宅地の住宅である。施主の要望は「子どもたちを見渡せる空間」。家族の集うLDKと、2階のプライベートスペースを繋ぐように、スタディスペースをスキップフロアに設定。機能は分けながら、一つの空間を共有している構成とした。天井高を抑えた玄関ホール、リビングからスタディールームまで段差の異なる勾配天井の吹き抜け、高さを抑えたロフトのような2階の子供部屋と、生活のシーンごとに天井高に変化を持たせることで、空間のリズムが生まれている。南面に位置する中庭と大窓越しのLDKが、外部の視線に入らないよう、花形ブロックを設置。シンプルな外観のアクセントとなっている。家族の所作が見える「繋がり」と異なる天井がもたらす「抑揚」、その間合いを設計した住まいが完成。のびのびと暮らしていく家族の様子をずっと見守り続けていくであろう。
- Category:
- HOUSE
- Location:
- Okayama
- Open:
- 2020
- Photographer:
- Shinichiro Uchida